2012/08/10

回春

今までほとんど話したことがないが
今思えばあれがそうだったと分かるのですが私はいわゆる回春エステに勤めていた。
回春とは謳っておらず「抜きありますか…?」とか「回春ありますか…?」という変態問い合わせがあると
「ありません(ガチャ」と電話を切っていた。

てもみんに毛の生えたようなもんかなぁと期待しないで行くと(男の人にとっては)それなりにいいことがあったり(なかったり)
スタッフは綺麗だったりかわいい子が多くて指圧(普通のボディケア)もそこそこうまく個室でプライバシー完備、しかもごわごわする紙ショーツも履かなくてよく(地域のせいだと思います)
値段も大都会に比べればリーズナブル、スタッフの制服の丈が異常に短いのでパンツも見えそうだという、コンセプトで営業しており当時流行っていた。

ひっきりなしに電話が鳴るもんで(お客さん10:00〜来るよ…)新人の頃の私は電話の前に座らされると相当ビビってて、予約は30分のインターバルを抜かして閉店までほとんどすべて埋まっていた。

私は同時にホテルのアロマトリートメントを習っていて、その日習ったことをお客さんに試す、ということを繰り返して腕を磨いた。
私のアロマの先生はとても寛容な人で、手さえあればしてあげられるアロマテラピーってすばらしいものよ、たとえば風俗嬢がアロマを取り入れてお客様に喜ばれたのならそれは立派な社会貢献、とよく言っていたので、私はとても納得し、先生もあなたは練習できる相手がいっぱいいていい環境ね、と言ってくれていた。

私が施しているのは老舗ホテルでやっているような正統派のアロマトリートメントだという自負があったので、いつか男の人が単純に悦ぶようなサービスをやめて、しごとがしたいとずっと思っていた。
私はそんなに人気がないスタッフではありましたが、あれはあれで人気があるとたまに言われていたのは、お客さんは何を求めてお店にやってくるのかを本当によく考えていたのとお客さんと会話した内容はほとんどすべてノートにメモっていたから、それが今でもとても役立っていると感じている。

お店をやめたのはまずばり恋人以外の男の人の精液の匂いを嗅ぐのが嫌になったのと男の人のあさましい性欲を見せられるのがほんとうに堪えた。

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