2013/11/29

セロリと根菜のブレイズ


オリーブオイルと岩塩を入れて蒸し煮。
れんこんとにんじん、じゃがいも入れた。

2013/11/28

「バッド・エデュケーション」

バッド・エデュケーション [DVD]

全編通して男だけで成り立っている映画。
男、みなゲイ。

主人公イグナシオを演じる俳優さんのオカマ役がすばらしい。
男の女装ではないし、歌舞伎の女役に近いような、完ぺきなオカマ(女)っぷりで、服を脱いでもオカマらしく見せられるってすごいな。

「トーク・トゥー・ハー」の主人公・マッサージの手つきがやたらうまい男性が出てきたよ。
あの顔は忘れない。なんとオカマ役!

サスペンス的な映画ではらはら目が離せない。
アルモドバル監督特有の劇中劇も出てきたり、イグナシオが恋しているエンリケは映画監督なこともあり映画のセットもうまく現実のストーリーと調和していて、この人は、演じるとか、舞台やステージの裏とかが好きなんだなぁと思った。
いつも楽屋のシーンがある。
色や映像、空間のうつくしさに驚く。特にイグナシオがプールでエンリケの頭の上を通り抜けるシーンはきれいだったな、白いブリーフがなんとも。

ゲイの愛や恋愛、失望は男女のそれと何も変わらないね。エンリケがもっと強かったらよかったのに(彼はアルモドバル監督自身?)

最後の文章はうーん、いらんやろ。

2013/11/26

「キカ」

キカ <ヘア無修正版> [DVD]

TSUTAYAをぶらぶらして今日は特に借りたいのないなと思ってたらふと目にとまり、パッケージを見たらアルモドバル監督映画だった。

KIKA

何なんだこれは?
スペイン版時計仕掛けのオレンジみたいなテイストかな。
猥褻で、はちゃめちゃで、出てくるのはおかしな人ばかり。
背景や映像、衣装はとても美しくてデザインのしごとなんかしてたらきっとインスパイアされるな。

訳わからない意味はない。意味はなくていいんだと思った。こういう映画もありだと思った。

2013/11/19

「オール・アバウト・マイ・マザー」

オール・アバウト・マイ・マザー [DVD]

「オール・アバウト・マイ・マザー」。
ペドロ・アルモドバル監督の映画3本目!

1本目「私が、生きる肌」。2本目「トーク・トゥー・ハー」。

DVDのパッケージは黄色が効いてるけど映画の中身は赤と青のコントラストが効いてた。
部屋の壁が赤で下のベッドカバーが青だったり。そこに部屋に入ってきたお母さんが赤いTシャツにブルーのデニムだったり。空間に溶け込んで。なにこれ、狙ってるよね。って。

All about my Mother。
Motherの物語と思ったらいきなりオカマとか売女とか出てきてびっくり。
でも母と性とは切っても切り離せない物語。
オカマも母から生まれたし。父がオカマになることもある。
頼りがいがあって、ポジティブで、行動的で、知的で、誰よりも男前な母の姿に拍手!

印象的な台詞に、母がオカマの父を指して「男と女の悪い部分を両方持った人間よ」と。
うーん、すごいコトバだ。
監督はゲイなんね。
最後に「母になりたい人、男から女になりたい人、私の母へ捧ぐ」とメッセージ。
母、性、性転換、移植、意識、脳死、認知症…。そういったことへの関心が「トーク・トゥー・ハー」や「私が、生きる肌」へつながっているのかな。
ひっくるめるとそれは「自分らしく生きるとは」なのかもしれない。

オール・アバウト・マイ・マザー [DVD] トーク・トゥ・ハー [Blu-ray] 私が、生きる肌 [Blu-ray] 

「甘い罠」

引き裂かれた女」につづきフランスのクロード・シャブロル監督の映画観てみた。

「甘い罠」

甘い罠 (クロード・シャブロル コレクション) [DVD]

主演の女優イザペル・ユペールさんがひたすらに怖い。
美人だけどポツンとした冷たい目をしてて。
別に何するでもないのだけど…。(怖いしぐさを)
睡眠薬入りのショコラ(ココア)を淹れて飲ませてるだけなのだけど…。
コッワイな。

 背が小さくて、ピンクや白いニットを着ていても人間としてのかわいさが微塵もないのは愛し愛されることを知らずに生きてきたから。
それがあの「ポツンとした冷たい目」に終始あらわれてる。

「葬送」というピアノの旋律が効果的に使われている。
ピアニストの夫はもう浮世離れした芸術家だし睡眠薬中毒でボーっとしてるしで、男もっとしっかりせんか!って感じだね。
医師の母役の女優さんはきりっとしていて。さいきん、いい年の強い女に惹かれる…。

「ココアはいかが?」たびたび出てくる台詞。
ショコラ?って語尾の響きがかわいいのに、ほんとに甘い罠だね。

2013/11/15

「セックスの向こう側」

向こう側というよりど真ん中だった。
陽の当たらないAV男優さんをインタビュー形式で撮ったドキュメンタリー風の映画。
男優さんごとにまとめたら、もっと見やすかったかも。
編集がぶちっぶちって切れるから、えー今の続きもっと聴きたいのに、ってなった。
ちょっとがっかり。

セックスほどプライベートな行為ってないのに、カメラマンがいる、音声さんがいる、監督がいる、そんな中で理性をコントロールしてごくごく私的な姿を晒すっていうのはすごい世界だな。

10000人のAV女優に対してたった70人のAV男優。
もちろん誰にもできる仕事じゃないし、ある意味AV男優になるべくしてなった天性の素質がないとできない仕事だね。
プライベートのセックスと撮影現場でのセックスって違いますか?の質問にも、僕は同じだと思います。って人と、ちがうに決まってるでしょ。って人がいて、みんな考えがさまざま。
日陰のAV男優、決してメインにはならない彼らのしごとへの想いはとても人間くさかった。
経験もあるんだろうね、加藤鷹や年配のAV男優さんはいろんなこと想いながら生きてきたんだろうね、
もっと深いことばをもっていそうで、それがこの映画ではまだまだ出来れていなかったな。
次があるなら観たい。

2013/11/05

「引き裂かれた女」



「引き裂かれた女」

引き裂かれた女 [DVD]

フランス映画。

若くてきれいなお天気おねえさんと30歳も年上の作家との恋愛。
作家には富も名声も、妻との信頼と愛まであり。
連れて行かれたオークションで落札した稀少な詩画集をプレゼントされ、「PARADI(天国)」と描かれた別邸に連れていかれたらもう「キスしたいの」と言ってまうわな。
初老にさしかかった大人の男の知性、会話、性的魅力にすてきと憑りつかれてしまうんだな。なおさら、頭の悪そうな同年代の男などお子ちゃまに見えてしまう。


先日園子温監督が「英会話をやめて性会話!」とスローガンしていた。園子温のいう性会話は「風俗行かずにバーで女を口説け、そしヤレ」。
この映画には性会話があった。
まずみんなたくさん褒める。着ている服のこと、連れている人のこと、あらゆること。意中の人だけじゃなく友達、誰でも、褒めちぎり、自分はこれだけあなたを好きだよというありったけを伝えるし、
男と女の会話のあいだには「この後セックスするか?どうか?」の微妙な空気が常にゆらゆらと揺れている。
これこそ現代日本人が失っちまった性会話!最も苦手とする性会話だ!もっとやれ!とわたしゃ思ったね。
うん、こんなこと久しく言われてないし言ってない。なんてさみしいんだー。
 

お天気おねえさんはリュディヴィーヌ・サニエ。
個性的な顔しているけどほんと綺麗でかわいいんだー。最初のメイクはおばけだったが。
作家の男の右腕で友人の女性はいつも衣装が黒。奥さんは白。その対比もフランス流なのかなと見てた。

引き裂かれ具合はなるほど。きれいなまとまりの映画でした。すてき。