2018/10/30

「王様のためのホログラム」



「サウジアラビアに飛ばされたビジネスマンが砂漠の真ん中で困難に出遭う」
こんなあらすじ紹介を読んで、観たいと思った。(こんなんで観たいと思う人は少ないだろう)
その願望はだいたいかなえられた。
そうではない人には?????な映画。
人によっては怒り出すレベルの「観るだけ損」な映画かもしれない。
混沌としたアラブ、異国情緒とかもあんまりないので、肩透かしをくらう感じだ。
でも、砂漠やラクダや無機質な病院、出張でしか泊まらないようなホテル。ガラス張りのビル。
最後にはサウジの海、魚が出てくる。
頭がぼーっとしている人には癒しになるかもしれない。

「パディントン2」



一作目は子ども向け。2作目の方が好きになった。
パディントンが無実の罪で刑務所に入っちゃって、あんまり家族は出てこないのかな?と思ったら、やっぱりみんなが協力してくれる。
家族の人たちがよい。特にお父さんが好きかな。
パディントンは熊だけど、移民問題や人種差別、世の中を風刺しているとも思える。
ヒュー・グラントは最近観た「マダム・フローレンス」にも出ていたけど深みのない役者さんだなって思う。
一瞬若い頃の写真がたくさん並んでいるシーンが出てくるけど超男前。

「ラ・ラ・ランド」



冒頭のハイウェイのミュージカルシーンは好きなので何回も観ている。
アメリカ西海岸の人たちからしてみたら、ロサンゼルスのハイウェイや、ハリウッドのグリフィス天文台なんてべたすぎてオエーって感じなのかもしれないけど、
色彩に注目して観るとおもしろい。
とてもキラキラして夢の中のような映画だけど見終わった後は気分を落ち込ませる。
プールのあるパーティのシーンで黄色いドレスを着ているミアと、全然趣味じゃない音楽を奏でるセブが再会するシーンが好き。

2018/10/06

”コカイン中毒者に友だちはいない”「ハーフネルソン」



多かれ少なかれライアンのかっこよさを期待していたのでした。
やっぱりぜんぜんかっこよくない役っ。

麻薬常習者であることを生徒の一人に見つかって、2人に友情が芽生える。
そうは言っても心温まる物語ってわけでもなく、先生は授業中に鼻から血出るし、ドレイ
ドレイは利発な子だけどもドラッグが身近にある環境で悪いやつに染められそうになる。
微妙な空気がよい。
途中ちょっと退屈。
画面がふらふらするのが、「ブルーバレンタイン」に似ていた。

2018/10/04

「イミテーション・ゲーム~エニグマと天才数学者の秘密」



第二次世界大戦中、暗号解読に挑んだイギリスの天才数学者アラン・チューリング。
アラン・チューリングはコンピュータの原型といわれるものを作った人だが生前はその業績がたたえられることなく自死した。

最近観た「裏切りのサーカス」と同じ戦時中という時代背景が同じなので参考になった。

ベネディクト・カンバーバッチ演じるチューリングはとっても変わり者。
コミュニケーションに難ありだけど絶対的自信をもってエニグマを作り出す。
天才がゆえに嫌味ったらしいところもがあるチューリング。
カンバーバッチさんがいいね。
一時は結婚をしともに暗号解読の仕事にもかかわっていた女性ジョーン(キーラ・ナイトレイ)この人がいてよかったね、と思う。親友なのにそれ以上近くはなれない関係性が哀しい。
情熱と生きづらさ。イカレぎみの孤独な数学者の、ぽつんとした青い眼。

「キングスマン」「裏切りのサーカス」に出ていたマーク・ストロングさん。この人は声が好きかも。「キングスマン」での教官シーンは、この映画の試験のシーンのパロディぽかった。ほんでこの人は完全にはげている方がかっこいい。

2018/10/02

”こんな仕事やめれ”「そこのみにて光輝く」



録画しておいたのを観るまで腰が重かった。
今年観た中でナンバー1かもしれない。

時代が現代っぽいんだけど、少しだけ昔で1970~80年代だと思う。舞台は函館。
原作者の人は函館の作家で佐藤泰志、理由はわからないけど1990年に自殺した。

悲惨な環境にある人々の物語なんだけれども、居心地が悪いけれどえいっと飛び出していけない沼にずぶずぶ浸かっているような、ときどきジリジリとして変わりたいって思う、でも自分はここにしかいれない、どうしょうもない、そんな焦りと諦めと混じったような、そんな空気がある映画。
菅田将暉が明るくておしゃべりな男の子なんだけれども、彼がいるから、ずしーんと重苦しくなく、観れる映画でした。(いやそれでも重苦しいといえば重苦しい)
映画のパッケージはラストシーンかな、朝日(だったと思う)をバックに浜辺を歩いてくんだけど彼女が振り返ると彼は後ろに日を背負っているから逆光でたぶん表情は見えない。この先ちょっとは希望があるんじゃない、というのが描かれているのかと思う。

「ダーク・プレイス」



シャーリーズ・セロン主演。原作が「ゴーン・ガール」を書いた小説家ギリアン・フリン。
ギリアン・フリンさん、超絶美人。だけど書く物語が恐ろしい。

シャーリーズ・セロンは、子どもの頃家の中で起こった殺人により、母・姉妹が死に、自分の発言により実兄を投獄させてしまい、鬱屈して生きている女性を演じている。
シャーリーズ・セロン、美人すぎてこういう映画合わないと思う人がいるかもしれないけど、こういう映画は合うと思う。
美人だけど、髪短くしてキャップ被ってぺらっぺらのTシャツ着て、人を信じずに生きている彼女は、面会した兄に、「おまえも牢獄にいる」と言われてしまう。
なんでか牢屋にいるお兄さんのほうが清々しい笑顔で、彼女は自由に生きられるはずなのに、殺人事件の生き残りとして大人になっても事件に縛られて生きざるを得ない。
アメリカにはそういう人ってけっこういるのかなぁ。
この映画、空気が乾燥している。
え…っていう真相ではあったけれど、最後は希望がもてる感じだった。暗い映画です。

「マダム・フローレンス!夢見るふたり」



「ジェンキンス」といえば、曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさん。
もうひとりのジェンキンス、フローレンス・フォスター・ジェンキンス。

類まれなる音痴でありながらカーネギーホールの大舞台に立った実在の歌手。
アメリカにこんな人がいたと知らなかった。
どうなってんだ。
彼女は梅毒をわずらっており、当時は治療法が確立していなく水銀やヒ素を使っていたものだからそのせいでイカレてしまっていたともいわれる。
自己愛の肥大したタイプのようで、ありあまる遺産のおかげで絶世の音痴ながらオペラ歌手がやれてしまうという…なんともかわいそうなのか、幸せなのか…。
お金がなかったら、歌手を諦めていた…?
メリル・ストリープが歌っている。
ピアニストの人といいコンビ。

「マンマ・ミーア!」



2000年頃アメリカ中でマンマ・ミーアの舞台が大流行しており、留学中だった私は学校の先生に連れられ舞台を観に行ったのでした。
当然ながら全編英語の内容を理解できずにパパ探しの物語と分からない…。
いつになったら結婚式が始まるんだ?何をうだうだやっているんだ?
と思っていた…。

初めて映画を見てみたら、とてもおもしろかった。
シカゴよりもバーレスクよりもグレイテストショーマンよりも。
ムーラン・ルージュとラ・ラ・ランド…と同じくらいおもしろかった。
息つく間もなく、歌、歌、歌。
一番好きなシーンは♪Money Money Moneyのとこです。
メリル・ストリープがちょっとぽっちゃりなのによくあんなに足が上がるなぁ。
ピアース・ブロスナンがこの映画でラジー賞を受賞している。お歌がちょっとへた。。
ABBAの曲を聴くと元気がでる。