2011/12/25

「お熱いのがお好き」

私はトニー・カーティスもジャック・レモンも知らない。
最初、どっちの人と恋するのかな?と思ってた。
マリリン・モンローは、かなり太い。。
セクシーさとイノセントが同居している人と言われているけど大人になっても幼い顔つきをしているのは
精神的に未熟だから?
あんな小さなヒールに足を突っ込んで、リフレしたらたぶんかかとがかなり硬い、相当痛がると思う。
そのせいで冷え、子宮の不調、腰痛もあると思う。
コメディなのでドタバタ走り回っている。
セリフがおもしろく、大富豪のじじいがいい味を出している。
当初、カラー映画の予定だったらしいが男の女装(ジャック・レモンはずーっと女装しています)があるので白黒で…
白黒でよかった!

2011/12/24

「あの日欲望の大地で」

シャーリーズ・セロン キム・ベイシンガー
ジェニファー・ローレンス(第65回ヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞受賞)
脚本・「バベル」のギジェルモ・アリアガ(メキシコ)
シャーリーズ・セロンは悲しい過去があって愛情に問題を抱えた女性の役が多く、映画自体も暗ーく重ーい題材が多いので
あまり観る気にならないけどがんばって観た。
「あの日、欲望の大地で」とってもよかった。正解だったー。

冒頭で、メキシコの広野にぽつんと建つトレイラ—が燃えてしまう。
突然でなんのこっちゃか分からないが、父親と不倫相手の女がトレイラ—の中で燃えて死んだ、というところから物語が始まる。
で複数のばらばらの話が同時に進んでいき、それが徐々に繋がりをもっていく。

シャーリーズ・セロンは、レストランのマネージャーでぱっと見には成功していてこれだけの美貌のある女性なんだけれど、
一夜限りのセックスをしていたり、心の中は不安定で未熟な女性。
自分の母親が不倫してるのに気が付く少女をジェニファー・ローレンスって女優さんがやっていて、この人の表情がとてもいい。
「過去を清算する」じゃないけど、過去の気になっている出来事を自分なりに消化したり、それにうまく納得して生きていないと、
現在の生活も、思うようなものじゃなかったりするのだと思う。

2011/11/05

「カイジ 人生逆転ゲーム」

出演・藤原竜也 天海祐希 香川照之 明日から続編の「カイジ2」が劇場公開するらしくTVでやっていた。
原作の漫画を知らないのでおもしろく観れた。


香川照之さんの蛇のような顔つきが最高。

香川さんは先月歌舞伎役者デビューした人、東大出で、お話が上手い人。
天海さんがかっこよい。
松山ケンイチも出ている。

2011/10/14

「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」


出演・浅野忠信 永作博美

「毎日かあさん」で有名な漫画家西原理恵子さんの元夫で戦場カメラマンの故鴨志田穣さんの自伝の映画化。

浅野忠信の映画でつまらないものを引き当てることに関しては私は天才だ…。
それでもまた何度でも浅野忠信に挑戦するが、そろそろこの人私無理だと気が付いた…。
アルコール依存症で閉鎖病棟へ入院するが入院生活って本当にこんな感じなんだろうなと思う妙にリアリティーがある。

お医者さんが「この病気が他の病気と決定的に違うところは、誰も本当には同情してくれないところなんです、医者でさえも」と言う。
患者は自分の身体に対して薄らぼんやりした感情しかなく
家族は胸をしぼりとられるような思いを何度も味わって
妻の永作博美が、「生きていさえすればいいよ、どんな悲惨な人生でも」と笑いかけるけど玉ねぎを切りながら、ずっと堪えていた涙が溢れてきて声を上げて泣いてしまう。
玉ねぎで目が沁みて涙が出てくると、悲しい気持ちも「出てきていいよー」というサインをもらったみたいに、あとからあとから出てきて止まらなくなる、そういうことよくある。
もっとまじめに見てたらぐっと来たんだろうが退屈した。
たぶん本の方を先に読んだらよかった。

2011/10/07

「モテキ」



めちゃおもしろかった!
ドラマもおもしろかったけど、
映画も期待を裏切らないおもしろさで森山未来のダンスがまた観れただけでも最高。

真木よう子がいちばん綺麗です。もっと出てきてほしかったけどメインは長沢まさみだったよ。
自分の実体験とリンクする事がほとんどなく、あまり感情移入しないのが非リア充なのか?だめじゃん。
好きになりかけている、もしかしたらこの人としちゃうかもしれないという時期が恋愛の一番楽しいところ。
幸世は成長したかと思ったけれど卑屈なところはまだ残っていて、本当にすきなのかどうか疑わしいところがまだ幻の恋心抱いているのか、と思う。口下手男の気持ちを代弁するかのように、いい具合に音楽が流れるのです。
そしてキス。
私もキスがしたいいいいうううう。

幸世。こいつしたいだけじゃん。どうして「好き→したい」ってすぐなるの?
スペックが低いくせに自分の事を好きでこっちに向かってくる女の事は受け入れられず。
めんどくせー男だな。でも起つんだ。

2011/09/15

「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」


今日は人と会った後、映画1000円の日だったので行こうかなと思って「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」を観た。
主人公はグラフィックアーティストで監督のバンクシーいわく"kind of crazy"な男ティエリーで、
毎日片時もビデオカメラを手放さず写して写して写しまくるLA在住のフランス人。
ティエリーは自らもアーティストになるべくハリウッドで大規模なショーを開くことにした。
ティエリーはミスター・ブレインウォッシュ(洗脳)と名乗り始め、
バンクシーという超有名天才的アーティストとして知れ渡る人物からの推薦文を使って自分のショーを宣伝する。
そして大衆はティエリーのくそみてえなアートを高値で買うのです。
アートの価値は何で、その価値を一体誰が決めるのか。
ティエリーのような成功(成功といえるのか?)はありなのか、唸ってしまう。
ミスター・ブレインウォッシュはやばいです。
バンクシーがいいと言っているからと踊らされ、自分で選んでいるようでいて自分で選んでいない、という皮肉ね。
日ごろから心を養うためにも本を読んだり芸術に触れたりいろいろするといいかもねー。そうしたいねー。

2011/08/18

「Vフォー・ヴェンデッタ」

年なのか、この映画のタイトルが覚えられない…。
仮面をつけたVという男が出てくる。
ハッカー集団「アノニマス」が同じ仮面をつけているんでしょ。ニュースに疎いからよく分からない…。
近未来アクションみたいな感じで、正直特別おもしろい訳でもないが
結末がどうなるのかと思って最後まで観たがふーんて感じで。
ブラック・スワンのナタリー・ポートマンが出ている。
この人はとても小さく、子どものようだ。
政府とマスコミが癒着してテレビ局は嘘ばかり流し、国民の感情は抑圧され表現の自由は奪われた。政府にとって国民は抑圧する対象になった。
人間は死ぬが「理念」は何百年も生きると信じ1905年11月5日に火薬陰謀事件を起そうとしたガイ・フォークスに言及し彼の仮面を被り反逆者として戦うV。
政府の陰謀、恐ろしい事件が浮き彫りになる。
あながちSFじみたストーリーでもない、とてもリアリティーがある。
日本でも革命を起こすのにはこれほどの行動がないと変わらないのかもしれない。
そう言えば、先日松島×町山未公開映画を観るTVで「アウトフォックスト」というアメリカFOXニューズの実態を暴いた映画をちらと見たのを思い出した。

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040725

事実を捻じ曲げ放送するのは当たり前、ゲストは共和党支持者ばかり、メインキャスターのオライリーがまったく人の話に耳を傾けず番組中に何度も"Shut up!"と吐き相手を封じる。でもその腐りきったFOXニューズをアメリカ国民何千万人が見ている。
日本のTVも同じでしょう。

2011/08/05

「8人の女たち」


監督:フランソワ・オゾン カトリーヌ・ドヌーヴ エマニュエル・ベアール イザベル・ユペール 仏映画

以前見たフランソワ・オゾンの「スイミング・プール」がおもしろかったのでこの人の映画借りてきた。
結論。すげつまんなかった。
ミュージカル仕立てで、歌ったり踊ったりしながら殺しの犯人探しの感じもあるのが退屈で仕方がない。
気を取り直しておもしろい映画を発掘したい。

「ジョン・レノンを撃った男」

http://www.transformer.co.jp/products/TMSS_087.html

私が生まれたときジョン・レノンはすでに故人だった。
ジョンを銃殺しその場で逮捕されたホノルル在住の25歳の男マーク・チャップマンは
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の主人公に自分を重ねていた。
(私はライ麦畑を読んだことがないけど)

マーク・チャップマンは怒りっぽく、自己顕示欲の強い人間で情緒不安定。
家族の愛に気が付かないで自分を理解してほしいという欲求を駄々っ子のように暴発させる。
「ちっぽけな自分がジョン・レノンという偉い人を殺して大物になった」と最後に言う。

彼は事件以来ずっとニューヨークのアッティカ刑務所の独居房に入っている。(他の囚人とも一緒にいない/いられない)
ジョンを殺すことを思いつく前に自分には居場所がないと混乱するが、
あのような人間はほんとうに居場所なんて独居房しかなくなったのだと思う。
(仮釈放を申請しているが外に出たところでジョンのファンに殺される可能性もあるし、ほんとうに生きる場所なんてない)

2011/07/28

「アリス・クリードの失踪」


「アリス・クリードの失踪」。イギリス映画。今月29日まで。
予備知識のまったくない人間とともに観に行った。
ヒューマントランスシネマはとても小さな劇場で、60席くらいしかないのかなぁ、
とてもこじんまりとしていた。

期待通り、無駄がなく、3人しか出てこない登場人物の裏切り、共謀、駆け引きがハラハラドキドキ。
冒頭、しばらく台詞がなく、誘拐犯の男2人が誘拐の準備を黙々としていくのだけどテンポがよくあっおもしろそうかな、と思った。
言葉のあやとか心理戦、ひとつのほころびから違う展開になっていって
最後、どうしよう、救いのない終わり方だったら・・・と思ったけど、ふうー。
若い男は若い頃のレオナルド・ディカプリオみたいに綺麗な顔しているが、ばか。
ミス・クリードは冒頭ですぐに誘拐されてしまうため、最初から最後までメイク取れて顔がどろどろ。
ほんとうはきれいなのか・・・?(そうでもなさそうだ)
とてもおもしろかった!

2011/06/21

「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」


もうそろそろ返さなきゃいけないので慌てて「ヴィヨンの妻」を観た。
とってもよかった。
室井滋が出ていると知らなかった。
松たか子がかわいくて、けなげで、一途に無償の愛で生きている人。
「おかみさんが坊ちゃんに食べさせなさいって桜桃をくれたんだ。なのにこの父親は自分で食ってる」
浅野忠信(才能はあるが酒を飲んでばかりいる死にたがりの作家)はほんと情けない。
どちらかと言うと私はこの人に感情移入する。
「夫に他の女と心中された妻は一体どうしたらいいのでしょう。ただおろろとうろたえるだけなのでしょうか」
殺人未遂(自殺幇助)で留置所に入れられた夫に、訴えかける。
彼は子どものような人で自分のことで精一杯で、人の愛に気が付かない。
そんなだめ男に惹かれそれでも幸せだと自分で納得しているから成り立つ。
だめ男と付き合うにはこの人のように強くなきゃいけない。無理だなこりゃ。
「ただ愛せ」と人から言われて、その言葉の意味が分からない。
自分のしたいようになんかできなく、わがままに見返りを期待してしまう。

2011/06/20

「イエスマン」

知人の家で映画を観た。ジム・キャリー主演「イエスマン」

何でも"No."で片付けてきた人付き合いの悪い銀行員の男が、
"YES."と言っているうちに(たとえそれが意にそぐわない頼みごとでも)人生が変わる、っていう映画なんですが
なかなかおもしろかった!

相手役の女優さん(ゾーイ・デシャネルさん)が超かわいい。
アブリル・ラヴィーンを黒髪にしてフランス人形みたいにした感じ。
劇中でへんなガールズバンドを組んでいるのだけどそれが超ツボでその名も「ミュンヒハウゼン症候群」。
YES MAN - "Uh-Huh" Muncausen by Proxy

2011/06/19

「スイミング・プール」


シャーロット・ランプリング リュディヴィーヌ・サニエ 監督:フランソワ・オゾン 仏英合作
どこかに「ミステリーと言うよりかはミステリアスな映画」と書いてあった。
確かにミステリアス。
さらさら流れる静かな音楽も雰囲気があり、南仏の緑と太陽がまぶしくて、このおねぇちゃんの完璧な裸もさることながら、
主演のシャーロット・ランプリングという女優さんが、ミステリー作家の役なのですが神経質そうで角度によっては老けて見えたりしておばはんとか言われる訳なんですが、意識が変わった後はとても綺麗。
なんてことなく食事しているシーンや、真っ暗なベランダで風の匂いを嗅いでいるシーンや、何もないけど計算されたシーンの雰囲気があって、ときどきスイミング・プールのブルーが目に飛び込んできてとても綺麗。そして、最後にはっとした。

2011/06/18

「ブラック会社に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない」

http://black-genkai.asmik-ace.co.jp/

非常に深刻な内容ながら、おもしろおかしいコメディ調なので、まったく深刻ではなくなっています。
携帯片手にポテチをポリポリ、ピンセットで眉を整えながら見るような映画で
不当な解雇とか違法な働かせ方とかニートとかワーキングプア等の問題に対して何かしようとかそういう意図はまったくない。

「世界名作映画全集 4 モロッコ」

マレーネ・ディートリッヒ ゲイリー・クーパー

1930年(昭和6年)日本で初めて字幕スーパーがついた映画だそうで
私にはちょっと退屈してしまった…(酒を飲みながら観ていたせいもある) ゲイリー・クーパーはどこかで見た事がある、たぶんヘップバーンの映画かな。
ひとりだけ頭ひとつ+肩分背が飛び抜けて高く(192cmらしい)顔も小さく男前。
マレーネ・ディートリッヒの映画は初めて見た…やたらでかく自信満々で、彼女の方も男前なんですが
正直どこがいいのか全然分かりません。

携帯でいつでも繋がる現代ではつまらなくなったラブ・ストーリー。
ラブ・ストーリーの肝と言えばすれ違い。
すれ違ってばかりでもどかしい。
勝手に行っちゃう。追いかける。いない。探す。探したけれど見つからない。書き置きをする。
好きとか言わないのでもどかしい。
それがいいんだよって感じなんでしょうけど、割とストレートな言葉を待ってるお子ちゃまな私にはもどかしすぎた。
モロッコが暑いらしく(白黒なのでなんだかよく分かりませんが)扇子でしょっちゅうぱたぱたしている。
台詞がなく、目で語る。

2011/06/15

「ブラックスワン」



http://movies2.foxjapan.com/blackswan/
思ったとおり、怖かった…!
R指定ってだけでこわい。
映画館のスクリーンがでかすぎて、怖かったです。
しかし、DVDで観てもおもしろさはないだろうから観てよかった。

隣の席のレジ袋を持ったおばさんが息を飲むのが伝わってきた。
私もときどき目をつぶってしまった…!
反対隣からその場に不釣合いなほど甘ったるい香りを放つキャラメルポップコーン。


主人公は非常に精神的にもろく、激しい感情表現ができないバレリーナで
かなり後半までずーっと弱いままだった。
あんなだったら、主役どころか舞台のメンバーからもほっぽり出されると思うんだけど。
自分の殻を破って精神的にも黒鳥になる。
お母さん役の方もけっこー怖い。顔が怖い。

2011/06/11

「告白」

http://kokuhaku-shimasu.jp/index.html
松たか子 岡田将生 木村佳乃 原作:湊かなえ

原作の小説の方がおもしろかった。
ひとりひとりの「告白」から成っているが、
この人は自分に都合のいい事しか言わないな、とか
この人は嘘をついているな、とか
この人は自分に陶酔しているだけで周りが見えていないな、とか
そういう事は小説の方がよく分かった。

内容を知っていて観たからかもしれないけど
限りなくおそろしい話なので陰鬱な気持ちになるのは間違いない。

ひとり娘を勤務先の校内での事故死で失った教師(松たか子)が、「私の娘はこのクラスの生徒に殺されたんです」という告白をするところから始まる。
教師の告白後、学校に出てこなくなった少年B(出てこられる訳がない)に何も知らない後任の熱血バカ教師が
「みんなでお見舞いの色紙を書こう!そうしたら彼も元気に通学できるかもしれないじゃないか!」とクラスのみんなにいらん提案をする。
出てこない理由を知っているクラスのみんなはバカに付き合いとっても楽しい色紙を書く。
しあわせっ、ネバー・ギブアップ、うんぬんかんぬんと・・・本当のメッセージに少年Bの母親木村佳乃があるとき気が付いてぎゃあああああああってなります。
狂気の木村佳乃が最高。

「スラムドッグ$ミリオネア」

遅ればせながら「スラムドッグ$ミリオネア」観たけどすごくよかった。
観ていない人はきっと観た方がいい。
http://slumdog.gaga.ne.jp/

インド・ムンバイのスラム街育ちの少年がテレビ番組「クイズ・ミリオネア」で最終問題まで正解していくが
不正を疑われ警察に連衡される。
宗教対立で母親を目の前で殺され、兄とともにマフィアから命からがら逃げてきた生い立ち。
マフィアに目を潰され物乞いさせられる幼い子どもたち。貧困。
逃げる途中で置いてきた少女ラティーアを一途に想う。

全体としてはLove Story。女の子(少女の頃のラティーアと大人になってからも)がかわいくてきれい。
スピード感のある映像と、音楽がよかった。
最後、インド映画みたいに踊り出す。

 Music video by A.R. Rahman, The Pussycat Dolls performing Jai Ho

2011/05/29

「空気人形」


「空気人形」を観た。
ダッチワイフの人形が心を持ってしまう。
物語はファンタジーの感じでずっと進み、若干の気持ちわるさもずっとそのまま。
韓国人のペ・ドゥナという女優さんがほんとうにゴムの人形のよう。
性欲処理道具という明確な役割を持って生まれてきた人形というもの。
なんの理由があって生きているのかぼんやりした人間の空虚な感じ、悲しみ、心が空っぽな感じを対比させている。
人形が勤めるレンタルビデオ店で、腕に穴が開いて空気が抜けてしまって、おなかの栓から息を吹き込んでもらうシーンがあって、
このシーンのために撮ったみたいな感じだそうですが、確かに目が釘付けになってしまいましたが、
途中からちょっと退屈になり、ラストがどうも意味が分からなく、
ハッピーな感じがあまりないので観終わった後、ベッドでチョコレートとクッキーを食べた。

是枝裕和監督は、「誰も知らない」というこれまた残酷で切なく暗い映画を撮った。
少年だった柳楽優弥がカンヌで賞を取ったやつ。
(母親が子ども4人アパートに残して出て行ってしまう。実際の事件が題材で、この映画は好きだった)
「空気人形」について柳楽くんがこう書いていた。
"人は生まれながらに孤独だが、同時に、誰かと満たし合わなければ生きていけない。"
自分で自分を満たそうとする人は多い。
私も、つい最近まで自分を満たすのは自分だけだと思っていたよ。

2011/05/28

「パレード」


藤原竜也、香里奈、貫地谷しほり、小出恵介 監督:行定勲 原作:吉田修一

だいぶ前に原作を読んで、2回くらい読んだかとても好きだったので映画も観てみたかった。やっぱりおもしろかった。
サトル役の男の子が雰囲気出ている。いたいたしい感じとか。
貫地谷さんがやっぱりうまいと思う。にしても尻がでかい。
原作の小説がもっと明るい感じで会話のテンポも速い。
映画だとこわい、暗い、感じ。

レイプシーンの録画ビデオ辺りから、空気がずーんとしてくる。
最後のシーンは雨降りすぎだろって言う。
おもしろかった。

2011/05/01

「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」


もうそろそろ返さなきゃいけないので慌てて「ヴィヨンの妻」を観た。
とってもよかった。
室井滋が出ていると知らなかった。
松たか子がかわいくて、けなげで、一途に無償の愛で生きている人。
「おかみさんが坊ちゃんに食べさせなさいって桜桃をくれたんだ。なのにこの父親は自分で食ってる」
浅野忠信(才能はあるが酒を飲んでばかりいる死にたがりの作家)はほんと情けない。
どちらかと言うと私はこの人に感情移入する。
「夫に他の女と心中された妻は一体どうしたらいいのでしょう。ただおろろとうろたえるだけなのでしょうか」
殺人未遂(自殺幇助)で留置所に入れられた夫に、訴えかける。
彼は子どものような人で自分のことで精一杯で、人の愛に気が付かない。
そんなだめ男に惹かれそれでも幸せだと自分で納得しているから成り立つ。
だめ男と付き合うにはこの人のように強くなきゃいけない。無理だなこりゃ。
「ただ愛せ」と人から言われて、その言葉の意味が分からない。
自分のしたいようになんかできなく、わがままに見返りを期待してしまう。

生きていようと思えた。