2019/05/22

29 懲役1年6ヶ月に処する ただしその刑の執行を3年間猶予する

逮捕から59日。

判決の出る日。

今日は心理的に余裕があったので他にどんな裁判があるか1階の開廷表(タブレット)で検索した。
今日の全刑事事件は21件。
窃盗、詐欺、大麻(一番多い)、建造物侵入などが多かった。

彼の裁判は10時半から。
10時から10時20分までは同じ裁判長で大麻取締法違反、関税法違反の判決裁判が行われていた。
その人のお母さんらしき人と弁護人がなにやらしゃべりながら出て行った。
法廷に入ると、前回の半分の広さだった。主に短くて済む裁判で使っているようだ。
始まる前、弁護人の○○さんが帽子とコートを傍聴席に置き去った。
書記官がすかさず「先生大丈夫ですか。盗まれちゃいますよ」と言った。
これから窃盗の判決裁判が始まるのに。
判決を読み上げるだけの公判でも傍聴席に数名が入ってきた。

開廷。
裁判長がゆっくりと話し始めた。

懲役1年6ヶ月に処する。ただしその刑の執行を3年間猶予する。

被害者にすべて還付していること、贖罪寄付をしたこと、本国で犯罪の前歴がないことを鑑みて。
裁判費用、弁護士費用は被告人の負担としない。
等と読み上げ、同時通訳。
執行猶予の説明をするとき、通訳士が原稿から顔を上げて言い聞かせるようにして読んだ。

彼が立ち去るとき、弁護人○○さんにどうもありがとうございました、と日本語で言った。

法廷から廊下に出ると弁護人○○さんが「迎えに行くでしょ?だいたい何時頃になるか聞きに行きましょう」と言って地下の拘置所詰め所に連れて行ってくれた。
詰め所は拘置所、警察署と分かれているようだ。
裁判所は古めかしいけど、地下はデパートの地下駐車場のような雰囲気でもっと古めかしく、あちこち錆びていた。
○○さんに、彼が、何回も(接見に)来てくれたし、いい仕事をしてくれたと言ってました、と伝えたら、ははと笑って、「ありがと」と言った。
「いい仕事」が可笑しかったのかもしれない。


《拘置所出向かえ》
裁判が10時30分だった。
裁判所詰め所にいた刑務官の話では昼ごはんを裁判所内で食べ、昼過ぎに拘置所へ護送、その後、荷物をチェック、まとめるのに1時間くらいかかるので、14時くらいではないか、とのことだった。

拘置所の面会受付の刑務官に
「今日判決が出て、迎えに来たけどどうすればいいか」聞くと
「こっちから出てくるから」と面会者の出入り口から出てくると言われ、ソファーでしばらく待っていた。
受付のソファーはいつもと同じで寒かった。

彼が出てきた。一緒に小菅駅から帰りました。おわり。

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