2014/05/06

「ツリー・オブ・ライフ」


TSUTAYAの手書きのPOPに「宗教映画」とか「叙情詩的映画」とか
極めつけには
「何かを感じる映画」と書いてあったので
何かってなんだよと思い、借りてみた。


特に何も起こらない
台詞もあんまりない
映像と音楽だけのシーンが長い
ショーン・ペンは1割も出てこない

これらを耐えうる人ならきっとおもしろく観れる気がする。
私はつまらなくもありながら映像に魅せられ、けっこうおもしろく観れた方ではある。
生きることに悩み、一度は死を考えたり、毎日哲学的思考に浸ってたりしているような人にはおもしろく観れると思う。
もしクラゲを飼っていて飽きずに見続けられる人もこの映画を見られると思う(それ以外はだめだ。)

神とは。生命とは。死んだらどこいく…とか。
信仰が深くても、つらいことが起こるとき、人々は疑問を抱く。
神様は与えるけど奪う、って。
どうやって乗り越えるかは、父が・母が・人間が教えてくれるんだと思う。

草木、父、母、生命。少年。それぞれが純粋に象徴的。
草木が特に美しい。とても効果的にちりばめられていて、
緑の美しさからか観終わると目がきれいになったような心が浄化されるような映画だった。
緑の深い色、光、母のドレス、ホースの水、プール。眩い。
ラストシーンもファンタジックですてき。空に向かって伸びるはしごは神様のはしごに見えるし
あれは神様の家なのかも。

最近美しい映画をよく見ているけど、この映画も映像を楽しむという点では
トム・フォードの現代的な映像美もいいけど
この映画ならうちの精神科の待合室に流すのにもいい感じがする。
(今は壮大すぎるオーケストラが流れていて心拍数が上がってキライだ)

ショーン・ペンの家、少ししか映らなかったけどほぼガラス張りで家の中にいてもまるで森にいるみたいな家であんな家を建てたくなった。
(緑が差し込む感じが父ブラピと過ごした少年時代のリビングととてもよく似ている)

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