2013/04/12

「ヒッチコック」

木曜はレディースデイ。また映画を観に行った。

「ヒッチコック」

アンソニー・ホプキンスは苦手…。
子どもの頃見た「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」での演技がおっそろしくて仕方がない。

「サイコ」の舞台裏を通じてヒッチコックとその妻アルマのパートナーシップを見せる。
(「サイコ」を借りてきて観たいけどひとりでは観る勇気が出ない。)

アルマがとてつもなくかっこいい。
アルマがいないとヒッチはアル中の大きな子どもっていう感じで、二人の夫婦としての形はうちの父・母を見ているようだった。
喧嘩をしながらも、夫婦として、仕事のパートナーとして、友人としてお互いなくてはならない存在として連れ添った二人。

若くお金もなかった頃、二人でこつこつと映画作りをしていた、その頃の楽しさをもう一度感じたい、とアルマに打ち明けるシーンはとても和む。

ヒッチコックのおなかのせり具合、陰気な覗き見趣味、いつも同じ黒いスーツに同じ黒い細いネクタイ、パジャマ姿がかわいらしい。
映画監督としては自信を持っているところもあるけれど、度を越えたナルシシズムは自分に牙をむけてくる。それを食べることとアルコールで曖昧にしているような人で、ほんとうは傷つくことを恐れている。

アルマが男性といることに嫉妬し、「きみはボクが困っているのに手伝ってもくれない!」と怒りをぶつけるも「何言ってんのよ!デブ!ブタ!(そこまで言ってない…)私はあなたの妻よ。30年間あなたの映画作りを支えてきたのは私じゃない!」と言い返す。
アルマの迫力がすばらしかった。
アルマ役の女優さんはヘレン・ミレン。どこかで見た顔と思ったら「エリザベス」の人。水着姿は萎えるけど強い女性はすてき。おっきなレンズのめがねも時代を感じる、かわいい。
黒縁めがねに真っ赤な口紅の助手の女性もすてきだった。

しかし、金髪美女が好きで、控室を穴から覗き見したり、ブラインド越しに執拗に見てたりする映画監督ってのはとてもきもちがわるい。

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