2012/06/06

岡田尊司「愛着障害 子ども時代を引きずる人々」

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またこの手の本を読んでいるのかと怒られそうだけど
愛着障害 子ども時代を引きずる人々」を読み終えました。

愛着という視点が抜け落ちているという現代の精神科医療に対しての岡田尊司さん自身の考えも述べられていて頷くばかり。
太宰治、夏目漱石、ジャン・ジュネなどの偉人の、ときに破滅的な人生もこのような視点から解釈してみると伝記としてもおもしろく読めたが
愛着障害というものを克服した人、失敗した人の例から何かしらヒントを得て暮らしたい。

中でもスティーブ・ジョブズについては興味深い…。
若い頃は荒い性格でドラッグにも身を染めるが、インドで禅スピリットを習い自分の心に浮かんだことに素直に従うことを大切にして、世界を変えた。
「アイデンティティ」の概念を作ったエリクソン。英語も分からぬまま渡米し、借家で児童分析を始めた。
二重の人種差別を受け父親が誰か知らないエリクソン自身にも自分を癒すために人を癒すことが必要だった。
私はこんなでも恥ずかしながらセラピストという仕事をしていて(セラピストという言葉はなんだか好かない)
お客さんに接することで自分を癒してるところがある。可能性に賭けたい。私もエリクソンになりたい。
 承認欲求について考えた。
人々は、認めてもらいたい。
勉強ができる、なんでも知ってる、人をまとめるのがうまい、きちんとしてる、きれい好きだ、料理ができる、
そういうところではない部分で、認めてもらいたいのだと思う。
だらしない、かっこわるい、ほんとはきちんとしてない、情けないところがあってもいいって受け入れてもらいたいの。
受け入れる、そういう人に私はなりたいの。
 
愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)
岡田 尊司
4334036430

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