2013/09/11

「八日目の蝉」

八日目の蝉 通常版 [DVD]

独身喪女30歳でも十分入り込むことのできる内容だったがヘビーだった。

子どもがいたり、結婚を考えていたりすればなお胸にくるものがあるのかもしれない。


小豆島で子どもとしあわせに暮らす女。
どうかふたりをこのまま暮らさせてあげて、と私でさえ思った。
だがその女は不倫相手の幼子を誘拐し、我が子として育てている誘拐犯。
この人はやはり異常なのだろうか?

こんなにまで母親の顔をしていて、
子どもはママを愛していて。

重くて前半は気乗りがしなかった。
こんな内容ながら、赤ちゃん・子ども達を使ってたいへんな撮影だっただろうなと思ったけれど
子ども達の演技力があり台詞が棒読みでなかったのがよかった。
永作博美、井上真央、小池栄子もすばらしかったのと
やっぱり映像のつなげ方がうまいと思った。
薫(井上真央)が小豆島の町並みの中で徐々に、私ここにいたことある…と思い出す辺りなど、
音声と画と光と影が…上手に作られていた。

私はこの人たちのように私の子どもに世界中のきれいなものを見せたい、と思える日が来るのだろうか。
いつかそんな母の感覚を感じられるんだろうか。

ゴーヤチャンプルー

2013/09/03

「ウィンターズ・ボーン」

ウィンターズ・ボーン スペシャル・エディション [DVD]

ジェニファー・ローレンスの眼差し、表情が秀でているが、それ以外は退屈な映画ではあった。

17歳ながら家族を守っていかねばならないのでそりゃしっかりもしてくる。

出てくる大人はみなマリファナを吸いラリっているか暴力的。
知っているが言わない、とみな口癖のように言う。
非常に寡黙。
こいつもか。。みたいな。。

リスがいる森と小さなトレーラーハウスが点在する村の閉鎖的な社会で彼女は早く大人になるしかなかった。

ティアドロップ(彼女の父の弟)が、殴られた彼女を迎えに来るシーンがかっこいい。(ラリってはいるが)

2013/09/02

「トーク・トゥ・ハー」

私が、生きる肌のペドロ・アルモドバル監督の「トーク・トゥ・ハー」を
借りた。

トーク・トゥ・ハー [Blu-ray]

情熱的で、もの悲しい、愛の物語だった。

主人公は二人の男性。
昏睡状態にある女性を献身的に看病し続ける看護士と、
女性を愛する度に去られてしまう新聞記者。
二人は対照的。
看護士の男性は、相手の反応がなくとも盲目的にに愛することができ、その愛するきもちによって自分の心にも豊かさを感じている。
だがその愛は一方通行。その身勝手さがのちのち大きな問題をひきおこしてしまう…。

個人的には、彼のマッサージの手がとてもなめらかだった。人の世話をして自分が喜びを感じるのは私にはよく分かるところだけど、
彼の愛は行き過ぎてしまっていた。

悲しくて、残酷な、愛を探す旅。
しとしとと雨が降る中での男の友情の会話も雰囲気があってよかった。

アルモドバル監督の映画製作のテーマは「それが愛と言えるのか」なのかもしれない。経験豊富ではない私はまだ愛のことは分からない。

スペインっぽい情熱的な音楽を聴いたり闘牛士が使うような真っ赤な布を使ったりしたくなった。