さいごの色街 飛田
井上理津子
久しぶりに本を読んだ。ちょっと最後までは読めなかったのだけど…。
飛田とは、大阪にあるなにかと説明しにくい町。今でも撮影禁止。
飛田の店は、表向きは料亭を名乗って、二階へ上がればやることひとつ。
売春をよしとしている町である。
おもしろいのがその名目で、客は「料亭」でおねえさんと恋愛関係に陥ったから、二階へあがっていってセックスをするのだと。
飛田が他の町の繁華街とちがっているのはセックスに特化しているということ。
昭和中期にそんな不思議な町が存在していた。
本を書いたのが女性だったからおもしろく読めたかもしれない。男が書いたものだったならきっと嫌悪感を感じる部分もあったと思う。
飛田に年間何百日と通ってあるときからまったく行かなくなったという男性を取材した箇所で、
男性がいうには、
飛田には銭湯があり飛田に行く前男たちはそこで体を洗い、そして飛田から帰ってきた後も体を洗いにやってくるのだという。
「たくさんの男とヤッた女の子とヤッたわけだからきもちわるいやんか」
酷いこというなぁと思うと同時にそりゃ当たり前だとも思ったの。
きもちわるいと思いながらも、また通ってしまう飛田の魅力。男のサガ。ビジネスの神髄。
いろいろなきもちが混ざり合って、妙に印象に残った。
私はたぶん、飛田で働く女の子にシンパシーを感じてこの本を手に取ったのだと思う。
また機会があったら飛田について調べたいと思う。
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