昼間気温が高く歩きたくないので早起きしてブキッチナに行こうと思った。
(と言っても朝でも暑い)
インド人街を抜けた辺りの広場にぞろぞろ人がいて朝市をやっていた。
野菜やお菓子や鶏やフルーツや服やサンダルが売っていた。
中ほどまで進むと、ぷるんとした白い肌の鶏が積んであった。まだ顔がついていた。
出刃包丁をもったおばさんが真っ赤な顔で肉と格闘していた。
後ろにばっさばっさとカラスが三羽。
鳥頭というけど鶏の頭ってほんとうに小さい。
その奥はもっとカオスだった。イカが水に漬けてあるところまで行って引き返した。
朝ごはんがまだだったので揚げパンみたいのを買って食べた。
1つ70セン(100センが1RM)
お兄さんが油揚げを試食していた。
マレーシアのお店の人たちはみなかいがいしく客の世話をしている。
ブキッチナは中国人墓地(Bukit China)で
15世紀の墓や新しい白い墓が点在している丘とのこと。
マレーシア観光に来ている中国人団体客も、遠いご先祖様をお参りしに来ているかなと思ったらひとっこひとりいなかった。(朝8時だし…)
木々と草に覆われた墓石の間を登ってくと、このまま吸い込まれて消えてしまうのかなと思った。
朝から出歩いたから疲れたよ。足に水ぶくれができて痛いんだ。
昨日大事なノートをなくしてしまった。
たぶん車で連れてもらったときだと思う。
あの中にはお客さんの連絡先が書いてある。
なぜそんな大事なものを持ってきてんだ。こんなところでなくすんだ。
ずっと旅をしてるわけにはいかない。帰ったら必要になる。アジアの藻くずになってしまったか。
ゲストハウスの店主(レディボス)に言ったら、聞いてあげるよ、と言ってくれ、
明日のバスの乗り場所も教えてもらって、「(宿の)コーヒーとかお茶とか好きに飲んでよ。なんかあったら言ってね」ととてもやさしい。
「そのピアス高いもの?」と私の300円のピアスを指さした。
「高いもの身につけちゃだめよ。日本人の子、ネックレスとかつけてー」
9RMだというと笑っていた。私はあまりきれいな恰好してない。
彼女は、「日本人はみんなひとりで泊まりに来るの。男の人もひとり、女の人もひとりだよ」と不思議がっていた。
日本人はひとりで海外旅行して一体何を探しているんだろう。
とりあえず「日本人は忙しい」ってことになった。
「仕事辞めないと長期の旅行なんか行けないんです」
写真はチャイナタウンの路地。
観光客向けのメインストリートだけど隙間におもしろい景色がある。