2011/05/29

「空気人形」


「空気人形」を観た。
ダッチワイフの人形が心を持ってしまう。
物語はファンタジーの感じでずっと進み、若干の気持ちわるさもずっとそのまま。
韓国人のペ・ドゥナという女優さんがほんとうにゴムの人形のよう。
性欲処理道具という明確な役割を持って生まれてきた人形というもの。
なんの理由があって生きているのかぼんやりした人間の空虚な感じ、悲しみ、心が空っぽな感じを対比させている。
人形が勤めるレンタルビデオ店で、腕に穴が開いて空気が抜けてしまって、おなかの栓から息を吹き込んでもらうシーンがあって、
このシーンのために撮ったみたいな感じだそうですが、確かに目が釘付けになってしまいましたが、
途中からちょっと退屈になり、ラストがどうも意味が分からなく、
ハッピーな感じがあまりないので観終わった後、ベッドでチョコレートとクッキーを食べた。

是枝裕和監督は、「誰も知らない」というこれまた残酷で切なく暗い映画を撮った。
少年だった柳楽優弥がカンヌで賞を取ったやつ。
(母親が子ども4人アパートに残して出て行ってしまう。実際の事件が題材で、この映画は好きだった)
「空気人形」について柳楽くんがこう書いていた。
"人は生まれながらに孤独だが、同時に、誰かと満たし合わなければ生きていけない。"
自分で自分を満たそうとする人は多い。
私も、つい最近まで自分を満たすのは自分だけだと思っていたよ。

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