2012/09/16

「ヘルタースケルター」

映画そのものがタイトルどおりのしっちゃかめっちゃかだった。気がした。

色彩は綺麗だけどそれは写真で見せることであって、蜷川実花色が強すぎて
あまり人物描写や感情表現が描かれないから物語がない。
全体的にPVみたいになっちゃってて
せっかく寺島しのぶや桃井かおり、新井浩文さん等の演技力があるのにそれをだめにしていやしないかな?
(新井浩文さんはモテキの島田役だった人で最近いろんなところで見る注目の俳優さんです)

唯一、もうりりこが錯乱始めてもうこんな仕事やりたくないよーって言って泣くシーンには自分と重なり涙が出た。
やっぱり人はがんばっている自分を認めてもらいたいし好かれたいのは外面じゃなくて素顔だし
「私じゃなくてもいいんだよね」「誰にも好かれてない」気持ちや劣等感は誰しも感じるところではあるでしょうが
虚栄心の塊りりこも本当に望んでいるのは普通の女の子としての幸せなんじゃないかと一旦は思ったけれど
作られた美しさに人々はただの一瞬惹きつけられてもそれが後世まで記憶に残るようなものなんかじゃないことを
蜷川さんは分かっているの?いないの?
どこまでも外面だけを取り繕うことに躍起になり、虚栄心を強さだと勘違いするのなら全然進歩がないじゃない。

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