2017/06/24

「俺のペソと交換してくれないか」

タイの古都チェンマイへ旅立つ日、早朝6時台の中央線は比較的空いていた。
7時台だったらバックパック背負ってはた迷惑だし、押しつぶされてた。

格安航空券を買ったばかりに、バンコク・ドンムアン空港では自力で乗り継ぎをしなければならない。
2~3時間後のフライトでは万一間に合わないかもしれないという噂を聞き、ドンムアン⇒チェンマイ間の国内線は5時間後の便にした。

スクートというシンガポールのLCCの機体は、どこかから買い取ったのか古めかしく、掃除が行き届いていなかった。床にケチャップ、あちこちに傷。誰かが覗き込んだ窓には皮脂がべったりと…。

飛行機の中で寒い思いをするのがいやなので、フリースとタイツを着ていた。(月曜日に大急ぎでユニクロのオンラインショップで購入したフリースは発つ日の前日、水曜日の夜にしっかり届いた。ユニクロさまさま)

昼のドンムアン空港での入国審査は70分くらい時間がかかった。不思議な口ぶりのタイフリーク風の日本人男性ふたり(ちびとでぶ)の前に並んでおり、ずっと二人のコントを聞いていたのでまったく退屈しなかった。チビが親分でがたいのいいほうが子分。チビの方は聞けば何でも答えてくれそうだった。
「おい、いくらもってきた?」
がたいのいい子分は、すでに30000THB(約10万円)を両替して持ってきたという。非常にできた人だ。律儀だ。
親分が「おー、すげーな。俺のペソとも交換してくれないかなあ」などと言い、「ムリっすよ…」と小さな声でがたい苦笑い。


チェンマイ旧市街のゲストハウスに到着したのは、20時半頃、(時差マイナス2時間だから)出発してから17時間が経っていた。
「意外と早かったねえ。お金明日の朝でいいよ。ここがお部屋。ベッドだけ、シンプルでしょ」
とオーナーでかわいいおねえさん(子どもがいる)が案内してくれた。

緑に囲まれたシングルルームはエアコンなし、バスルーム付き。
湿度の高いチェンマイで、いつでもシャワーが浴びれれば十分だった。
きょうはもうシャワーを浴びて寝よう。移動、移動でくたびれたよ。

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