TSUTAYAで何の気なしに見ていたら目にとまった。
「ある朝スウプは」
2004年ぴあフィルムフェスティバルグランプリを受賞。
電車で発作を起こしパニック障害と診断されてから家にいる男。
病院の薬を飲むよりもやがて新興宗教に頼り始めた。
同居する彼女もまた次の仕事がなかなか決まらず不安と焦りをかかえながら男を支えようとする。
とりたててなんてことのない食卓の風景、なにげない会話、笑顔が、あんなにも大切だった。
ことに気付く。
トイレのシーンが印象的だった。
「世界はいま…自分の中にカルマがたまってる、浄化したい」と言って一歩も下がらない男に
「世界とか大きすぎるのよ。具体的に言って。あなたはどうしたいの!」
彼女は変わってしまった男とただいっしょにいたくて、いっしょにいたいという。
いっしょにいたいと思ったからいっしょにいてきた、いまもいっしょにいる、
そのことがそんなにつらくむずかしくなってしまうってこと、どんな他人同士にもあるんだろう。でもなぜなんだろう。修復できるの…?
この映画の製作年(2004年)もう10年も前なんだね。
震災後に撮った映画みたい。
世の中は何も変わってないよ。みんな心のよりどころをさがしてる。
最後の食卓の風景。彼女の顔に光がさしているのは明るい意味なんだろう。
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